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文学フリマ東京35で販売した本や原画の通販をしています。
ご購入の方には、文学フリマ東京35に持って行ったエッセイペーパーと名刺もお付けします。(なかなかなくならないと思いますがなくなり次第終了)
ぜひご利用ください!
イライラしてネームが手につかないので書いて出す。
はっきり言って何の話をしているのか意味不明だしめちゃくちゃです。
さっき、タクシーに轢かれそうになった。
一時停止しなければならないところでタクシーが一時停止せず、そのまま突っ込んできたので自転車に乗っていた私は轢かれそうになった。
私は車が突っ込んでくるのが見えたので自転車の速度を緩めていて、本当にギリギリのところで車も急ブレーキをかけたため衝突はしなかった。
運転席の窓が開いた。
相手がどういう態度で出てくるか分からなかったので、私は死んだ目を作って相手のことを見た。
本当は睨みつけてもいいくらいだが、こちらが先に敵意や攻撃性を出すと、向こうが逆上したり、向こうの攻撃性を刺激してしまったりして面倒なことになる可能性が高いので、こういう時まず、虚ろな目で相手を見るようにしている。
そうすると、向こうは軽い口調で謝ってきた。
私も、「はーい、すいませーん」と言って自転車に乗った。
相手も私を轢き殺すつもりで突進してきたわけでもないのだし、うっかりすることは誰にでもあるから、まあお互いに気をつけましょうってことでいいわ、と思った。
思ったはずなのだけれど、このことをきっかけに、最近あった嫌なことが芋づる式に思い出され、イライラしてたまらなくなってきた。
先日参加したイベントでも腑に落ちないことがあった。
匂わせたいわけではないので詳細は省くけれど、簡単に言うと基本的なルールが守られなかったことで私が不利益な思いをした。
このことは周りの人にも話を聞いてもらったし、「まあそういうこともあるよね。次は、それが起こった時にちゃんと言葉にしよう」というところで自分の気持ちも落ち着いたと思ったのだけれど、今になってまたイライラが蘇ってきた。というより、最初は悲しい気持ちだったはずなのに、それがイライラへと姿を変えている。
これは、不利益な思いをさせられたことに対するイライラだけでなく、その場で「やめてください」と言えなかった自分の鈍さや弱さにもイライラしていて、さらに自分の鈍さや弱さにイライラさせられている現状にもイライラしている。
イベントというのは、多くの人が楽しい時間を過ごしているので、水を差すようなことを言い出せなかった。
私はひとりで、相手は複数人だったから言い出せなかった。
また、自分が我慢すれば楽だと思ってしまった。
ここまで考えたところで、ていうかさっきのタクシー運転手、謝る時に「ごめんね」って言わなかったか?と頭の中が先ほどのことに戻る。
私は、平静を装っていたとはいえ相手がどんな態度で来るか分からなかったので、緊張してしまっていたと思う。相手がどういう言葉で謝罪をしてきたか、思い出せなかった。
でも、声の調子と表情は覚えている。私が年下の女だから、ああいう軽い調子で謝ってきたと思う。
なんだかもう、全部がつらい。
どうして私はもっと適切に反応して対応できないのだろう。
その場で言えないのだろう。
相手はみんな、私のこんな苦しさにはまったく気づくことなく、日常を過ごしているというのに。どうして私は煮え切らないものを持ち帰ってきてしまうのだろう。
その場で処理してしまって、持ち帰りたくなんかないのに。
いつまでもイライラしていたって仕方ない。
こうして書いて出すことで少し気持ちを落ち着けて、今日の分のネームを描いて出そう。
自分がこんな見た目でなかったら…と思わされることもまたつらい。
イライラは消えてきた。やっぱり私は、悲しいのだと思う。
下記は現在発行している本の一覧です。
本文サンプルはこちらのページで少し見ることができます。
お問い合わせはmimizogumimi@gmail.com(みぞグミ絵璃)までお願いいたします。
ご希望の書籍名と冊数、買取価格を添えてご連絡頂けますと幸いです。
『まじめだけど、したいんです!』6 著/嘉村朗
今日は、『まじめだけど、したいんです!』の最新刊発売日!
歯医者さんの帰りに本屋さんに寄り、購入してきました。
私は電子雑誌でも連載を追っているため、先に描き下ろしの巻末漫画だけ読もう~と本を開いたのですが、気づけば椅子に座って全ページを熟読していました。
なんだか、しみじみとすごくよい話ばかりです。
特に34話と35話は読んでいて涙が滲みました。
この作品はお友だちでもある嘉村さんの作品ですが、「友だちの作品だから好き」などということは全くなくて、色眼鏡無しに本当にすごくいい作品だなぁと改めて思いました。
でもきっと、私がこの作品を手に取れているのは嘉村さんが私のお友だちだからかもしれないな、とも思います。
私は電子書籍をほとんど読まないので、電子雑誌の作品は、たとえ本屋さんで書籍として販売されていても見落としてしまうかもしれないし、「高校の優等生カップルの恋のお話だよ」と言われると「うーん。私のためのお話じゃないかもな…?」と思って素通りしてしまった可能性があります。
これは確かに、高校の優等生カップル佳織ちゃんと海成くんの物語です。
私には優等生だった経験も、高校生の頃にふたりのようにまっすぐ相手を想い合うような恋愛をした経験もありません。
でも、ふたりを通して見るこの作品の世界には、私の知っている気持ちがたくさん散らばっているんです。
設定こそ「高校生の恋愛もの」かもしれないけれど、この作品にはすごく普遍的なことが描かれていて、きっと誰が読んでも心に染み入る部分があるように思います。
私のように、「高校生の恋愛ものってピンと来ないなぁ」と思って読んでいない人がいたら、ぜひ読んでほしいよ~!って思います。
カバーの折り返し部分のこの言葉もすごく大好きでした。
こういう思いが嘉村さんの作品にはいつも反映されていて、それゆえに「好き」にまつわるたくさんの感情に翻弄されながらもがんばる登場人物の姿にはいつもエネルギーをもらえるんです。
私は、5巻発売時にも申し上げましたが、海成くんのお友だちの黒髪の子が大好きなので、ぜひ見てほし~。(6巻になった今でも名前を知ることができていないけれど…!)
6巻で、彼がお弁当を食べている姿が特に可愛いです。