今日たまたま本屋さんで手に取ったこの漫画がすごく良かったです。
ふたりの物語を読んでいるとなぜだか私が今持っている恐怖や不安がゆっくりと溶けていくようで、見失いかけていた大切なものの輪郭を少しずつ思い出していくようで、涙と一緒にポトポトと憑き物が落ちていった感じがしました。
私は実は、２巻の途中まで、いわゆる恋愛関係というものになっていく前川さんと清水さんにピンと来ず、「別に親友というか、なんだか特別なパートナーということでいいのでは…？」と思ってしまっていたのですが、後半になるにつれ、ふたりの関係がこう成ってゆくことをいつの間にかすごく自然なことに感じていて…その感じ方の変化にすごく感動したんです。
だってどちらか一方が「恋愛対象じゃない」と口にしている時は「本当にそうなんだよなぁ…」と思っていたのに、お互いにこれまでと違う感情（またはこれまで以上の感情）が湧き始めた頃には「ああっ…！ふたりは恋心を抱き合うのがぴったりだ…そういう関係になることをお互いに望むのがとても自然だ………」と、いつの間にか自分の感覚も変わっていたんです。その描写の巧みさ？匙加減？に感動したのです…。
本屋さんに３巻が置いていなかったのでこれから買って読むのですが、気持ちの熱いうちに記しておこうと思って、読書noteに書きました。
３巻で完結ということで、とても淋しいです……。
２巻のあとがきページに「前川さんのマンガ家復帰への道のりはまだまだこれから。」と書かれていたので、その道程をこれまでと同じ丁寧さで読み続けていけるのかぁ…！！と胸を熱くしていたので…。
ああ。それでも続きを読むのがやっぱりとても楽しみです。
